今回は、NECアクセステクニカから発売されている『Aterm MR03LN』の端末レビューです。
この端末は、2014年2月1日に発売されました。発売前から「最強」モバイルWi-Fiルーターと言われていたのですが、在庫切れが続出していて手に入れるのが困難な状態となっていました。わたしもやっと手に入れることができたので、使用感を含めて感想を述べたいと思います。
「最強」のポイントをまとめてみた!
まずは「最強」モバイルWi-Fiルーターと言われる所以をまとめてみます。
- 「3G」「LTE」での通信共に連続通信時間が現時点(2014/03)で「最強」クラスで、Wi-Fi接続時は約12時間。Bluetooth接続時は最大24時間と驚異的な電池持ち。
- Bluetoothテザリングができる。(最大速度3Mbpsまで)
- クアッドバンドLTE対応。docomoのLTEバンドにすべて対応。
- ソフトウェアアップデートでSIMフリー化を予定。
- 5GHz帯のWi-Fi IEEE802.11ac/11n/11a対応。
- クレードルあり。
「最強」と呼ばれる1番の目玉は「Bluetoothテザリング」です。Bluetoothテザリングのおかげで、連続通信時間が24時間という驚異的なほど連続通信できます。このような端末は他になく「最強」です。
また「Bluetoothテザリング」も目玉だと思いまうが「クアッドバンドLTE」対応も注目です。docomoの端末以外で「クアッドバンドLTE」対応のモバイルWi-Fiルーターは現時点でこれ以外はない状態です。
対応周波数
では、対応周波数帯を見てみましょう!
LTE
- Band1(2.1GHz帯)
- Band3(1.7GHz帯)
- Band19(800MHz帯)
- Band21(1.5GHz帯)
W-CDMA(3G)
- Band1(2.1GHz帯)
- Band5(850MHz帯)
- Band6,Band19(800MHz帯)
GMS
- 850GHz帯
- 900GHz帯
- 1800GHz帯
- 1900GHz帯
クアッドバンドLTE対応ということで、ドコモ系MVNOでバッチリLTEを掴みます。LTEの周波数帯に関しては「最強」です。docomoも2013-2014冬春モデルでクアッドバンドLTE対応端末を出しています。なので、最新のLTEの周波数帯に対応した機種といえるでしょう。
3Gに関しては、Band9(1700MHz帯)に対応していないのが何故?といったところ。docomoはBand9(FOMA関東・東海・近畿地域)を使っています。ただ、docomo(ドコモ系MVNO)の場合では、LTEが広い範囲で対応していることと、3Gのエリアが広いBand1、FomaプラスエリアのBand19が対応しているので問題はなさそうですね。
海外で対応が多いGMSにも対応しているので、海外での使用も問題なくできますね。
まとめると、ドコモ系MVNOでの使用は、クアッドバンドLTE対応により広いエリアでLTEが拾えて「最強」クラスの周波数帯に対応です。
外観は?
本体は思っていたより大きくて、
「もう一つ少し小さめのスマホを持っているみたい…」
と思いました。正直、ちょっと大きいですね。ただ重量が約105gと軽いのは良いところ。
端末代金が2万を超えている割には、安っぽく見えます。機能が充実しているので外観はあまり気にしませんが、それでも安っぽさは否めないですね。特に裏蓋が…という感じです。
そして電源ボタンが多少押しにくい。表示画面はタッチパネルになっており、意外と反応は良いです。
使ったデータ量とバッテリーの残り量が確認できるのは、便利で使い勝手がよいといったところです。
SIMフリー端末なのか?
2014年3月現在、SIMフリー端末ではありません。今後ソフトウェアアップデートによってSIMロックフリー端末になる予定です。現時点では、ドコモ系MVNOでの使用は可能だし、ソフトバンクの3G回線も使えるとの情報がありました。イー・モバイルがロックが掛かっているみたいですね。ドコモ系MVNO用途では、問題なく安心して使うことができます。
使ってみた感想
今現在、記事を書く時間がないので、後日きちんとレビューを公開します。簡易的に使った感想を書いておきます。
Bluetoothテザリングを使ってみた!
個人的に使用してみて思ったことは、
非常に良い!
Bluetoothテザリングの場合は最大速度が3Mbpsと、Wi-Fi接続と比べてそれほど速くありません。
ドコモ系MVNOの『OCN モバイル ONE』をこの端末に挿してBluetoothテザリングで接続した所、実測値は平均で1.5Mbpsぐらいでした。テザリングした機体はdocomoから発売されているAQUOS PHONE『SH-06E』です。
スマホに繋げる場合、実測値で1〜2Mbps出ると非常に快適で、Bluetoothテザリングだけで使えると感じました。
午前11時台の時間帯に速度を計測をしてみました。
Bluetoothテザリングでダウンロードが1.37Mbpsと非常に優秀で、pingも問題なく早い数値を出しました。Wi-Fi接続ときと同じぐらいの速度となっていて、ドコモ系MVNOでの使用に最適だと確認しました。
次は、ドコモ系MVNOの回線速度が最も落ちる時間帯、12時台(特に12時30分前後)の速度を計ってみました。この時間帯は、高速通信可能な状態でもベストエフォート方式のドコモ系MVNOでは、200kbps〜500kbpsぐらいしか出ないのが平均となります(
『OCN モバイル ONE』『BIGLOBE LTE・3G』で確認)。
Bluetoothテザリング時でも、510kbpsと非常に安定しています。Wi-Fi接続時と変わりありません。ping値も非常に良い数値を示しました。
そしてBluetoothテザリング時は、電池の減りも遅く1時間で2〜6%程度に収まっています。
まさに最強!
もう少し平均値を取りたいので後日更新予定ですが、現時点で電池の減りは「かなり遅い」と実感しています。余裕で1日の行動時間内は持つので、メインの端末として活躍してくれるはずです。
そして安定感もあります。Bluetooth接続が途切れることなく使えます。しかし、安定性は接続する端末に依存するみたいですね。
Bluetooth接続となるのでBluetoothが弱い端末などは、途切れてしまったりしているみたいです。わたしは『AQUOS PHONE SH-06E』との接続ですが、接続は安定している方だと感じます。『Xperia Z』ではBluetoothが途切れることが多いとの情報もあります。
Bluetoothテザリングの使用は「ありなしどっち?」と聞かれれば、
「確実にあり!なしの理由がない!」
です。使わない理由がないと感じるぐらいです。
しかし、残念ポイントもありました。iPhoneではBluetoothテザリング未対応で使うことができません。詳しい話になると、iPhoneでは、PANU(Personal Area Network User)が非対応だからです。iPod touchでは使えるとの情報がありました。
そして、Bluetooth接続とWi-Fi接続のどちらかしか接続できません。複数台のデバイスを繋げる際に、デバイスごとにどちらで繋ぐか選ぶことができないことになります。
価格をどう見るか?
この端末は、現時点(2014/03)で約23,000円前後です。モバイルWi-Fiルーターとしては、高額の部類に入るでしょう。しかし、今現在モバイルWi-Fiルーターの白ロム価格が上がっています。
モバイルWi-Fiルーターの現在の白ロム価格は、3G端末としてしか使用できずに、電池持ちも悪い端末で5,000円~13,000円ほどです。人気のdocomoから発売されている「L-03E」の白ロムですら約20,000円です。『Aterm MR03LN』と比べても劣る点がおおいですよね。そう考えるとクアッドバンドLTE対応で、電池持ちの良い、そしてゆくゆくはSIMフリー端末になる『Aterm MR03LN』の方が少し金額差があるにしても良いと感じます。
まとめ
モバイルWi-Fiルーターは、電波が途切れてしまったり安定しないものもある中『Aterm MR03LN』は安定していて、更にはBluetoothテザリングで最大24時間の電池持ちと評判通り良いものでした。現時点では、本当に「最強」モバイルWi-Fiルーターだと思います。
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