格安SIMをなるべく安く自分の用途にあった運用を紹介するシリーズとして、今回は「楽天モバイル」+「IIJmio」の組み合わせを方法を紹介したいと思います。
概要としては、楽天モバイル+IIJmioを利用し、国内通話はかけ放題、ギガは最大3GBまで利用でき、月額450円以下という内容。驚異的に安いですね!
ただし、基本的にギガは2GBまでだと思っていてください。最大3GBまでこの月額料金で利用できますが、少し手間がかかるので個人的には2GB以内に収まる方におすすめの方法です。
毎月それほど利用しないのにスマホ代が高い…固定費用を削減したい…なんて思っている方にはなかなか良い内容だと思います。ぜひ、参考にしてみてください。
※表示価格は特に記載がない限り税込です。
【概要】楽天モバイルとIIJmioの組み合わせ、かけ放題+ギガ最大3GBで月額450円以下を実現
まずは概要をもう少し詳しく解説していきます。
今回は、楽天モバイル(物理SIM)+IIJmio(eSIM)の組み合わせになります。ここでポイントなのが、IIJmioはeSIMを利用するということです。楽天モバイルでもeSIMは提供されていますが、楽天モバイルではeSIMではなく物理SIMでの契約となります。
eSIMというのは通常の物理SIM(ナノSIMなど)などのようにスマホに挿入する必要がなく、オンラインで契約すればすぐに利用可能になるデジタル的なSIMです。
- IIJmioはeSIMでの契約
- 楽天モバイルは物理SIM(またはeSIMでもよいが対応スマホはごく一部)
- eSIM対応のスマホを用意する必要がある
後ほど詳しく説明しますが、IIJmioをeSIMで契約するには理由があり「eSIMでの契約の方が安くなるため」です。また、eSIM対応スマホを用意する必要があります。
IJmioをデータ通信、楽天モバイルは通話専用という形式で利用し、契約内容は下記の通り。
契約内容 | 音声 | データ | 月額料金 |
---|---|---|---|
楽天モバイル (1GBまで) | Rakuten Link利用で 国内通話無料 | 1GBまで | 0円 |
IIJmio ギガプラン 2GB eSIM | なし | 2GB | 440円 |
トータル料金 | 合計3GBで月額440円+ユニバーサルサービス料+電話リレーサービス料 = 450円以下 |
詳しくは後ほど解説しますが、楽天モバイルは1GBまでの月額0円で運用、IIJmioはeSIM対応の2ギガプランで月額440円での運用となります。なので、440円+IIJmioのユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料がトータルの料金となります。
ちなみに楽天モバイルは月額0円での運用の場合、ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料は楽天モバイルが負担してくれるため、個人での負担はありません。
IIJmioのギガプラン 2GBをeSIM+楽天モバイルを1GB以内までの利用で抑えることで、ギガは最大3GB、国内通話は無料でかけ放題の回線ができあがります。
ポイントまとめ!
- eSIM対応スマホを用意する
- 楽天モバイル – 物理SIMで契約 – 1GBまでの利用 – Rakuten Linkアプリで国内通話が無料
- IIJmio – ギガプラン 2GB – eSIMでの契約
端末はeSIM対応(DSDV対応)スマホが必要、iPhoneではiPhone XS以降対応
楽天モバイル+IIJmio(eSIM)を実現するには利用する端末がeSIMに対応している必要があります。現在、SIMフリーでeSIMに対応している端末はまだまだ少ないな…というのが現状です。
また、IIJmioのeSIMはドコモ網のみ対応となります。よって、端末がドコモ網(IIJmio)と楽天モバイル網に対応している端末を選ぶ必要があります。国内販売されているオープン市場版のSIMフリーで、eSIM対応機種であれば基本的にLTEの周波数は対応しているものがほとんどです。ドコモ網(LTE:B1/3/19)と楽天モバイル網&パートナー回線のKDDI網(LTE:B3/18/26)に対応しているものばかりなので、基本的に気にする必要はなさそうです。
特にiPhoneなら下記のものがeSIMに対応しており、問題なく利用可能です。↓
- iPhone 13シリーズ
- iPhone 12シリーズ
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone 11シリーズ
- iPhone XR
- iPhone XS / XS Max
eSIM対応のAndorid端末やiPhoneに関してはこちらにまとめてあるので確認してみてください。
eSIM対応でも使えないのは?
eSIM対応でも使えない機種もあります。
楽天モバイルから発売されている楽天モバイルオリジナル端末(Rakuten Mini、Hand、Big、Big S)はeSIMのみで物理SIMスロットは搭載していません。物理SIMスロットがないと楽天モバイルのSIMカードを入れることができないため、楽天モバイルオリジナル端末では今回の組み合わせは利用できません。(楽天モバイルはeSIMもあるが、今回はIIJmioをeSIMで使うため楽天モバイルは必然的に物理SIMカードを利用)
Rakuten Hand 5GはデュアルeSIM
楽天モバイルからRakuten Hand 5Gという機種が発売されていますが、デュアルeSIM(eSIMx2)となっています。今回の事例であれば、IIJmioがeSIM、楽天モバイルが物理SIMと案内していましたが、それは基本的にほとんどの機種が物理SIMスロットとeSIMの組み合わせでeSIM対応となっていたためです。
Rakuten Hand 5GはデュアルeSIMということで、IIJmioがeSIM、楽天モバイルもeSIMで利用可能となります。また、IIJmioを利用するにはドコモ網の周波数に対応している必要がありますが、LTEの対応バンドはドコモ利用でも問題ありません。5G NRに関しては楽天モバイル網にしか対応していません。
今回の組み合わせにおすすめの機種は??
今から対応機種を購入するのであれば、おすすめとしては、iPhone、Google Pixel 5a(5G)、OPPO Reno5 A、iPhone SE 第2世代あたりがおすすめです。どの機種も今回の条件に対応している機種で比較的新しく、価格が抑えられていながら動作感などは良好です。なるべく安く端末を手に入れたいなら、OPPO A73などもよいと思います。
OPPO Reno5 Aのレビュー記事はこちら↓
特におすすめなのは毎月のデータ使用量が1〜2GBの方!
毎月のスマホ代を安くしたいと思っている方にオススメであることは間違いないのですが、今回の条件を掘り下げていくと下記のような方に最適です。
こんな人にオススメ!
- データ通信(ギガ)は毎月1GB〜2GBまで利用する方
番外ですが、データ通信が1GB以下で収まる方は、楽天モバイルは1GBまで月額0円なので0円運用が可能です。今回の組み合わせを利用する必要はりません。
では、楽天モバイル、IIJmioの各契約プランや注意点を見ていきましょう!
IIJmioの2ギガプランは月額440円!eSIMタイプを選ぶ!
今回はIIJmioの契約は「ギガプラン」のeSIMタイプを選びます。eSIMタイプはドコモ網、データ通信専用しかありません(IIJmioではau網の取り扱いもありますが、eSIMはドコモ網のみ)。
注意したのはIIJmioのeSIM対応プランは「ギガプラン」と「データプランゼロ」があります。ギガプランの方が安いのでギガプランを選びましょう。間違ってもデータプランゼロを選ばないようにしてください。
IIJmioのギガプラン(eSIM)料金は下記の通り↓
ギガプラン | eSIMタイプの月額料金 | 物理SIMで音声通話の月額料金 | 物理SIMでデータ専用SIMの月額料金 |
---|---|---|---|
2ギガプラン | 440円 | 858円 | 748円 |
4ギガプラン | 660円 | 1,078円 | 968円 |
8ギガプラン | 1,100円 | 1,518円 | 1,408円 |
15ギガプラン | 1,430円 | 1,848円 | 1,738円 |
20ギガプラン | 1,650円 | 2,068円 | 1,958円 |
2ギガプランなら月額料金440円+ユニバーサルサービス料+電話リレーサービス料でトータルの維持費は450円以下となります。
もし「4ギガプラン」を選んだとしても、トータルの維持費用は670円以下となります。なので、もし2GBで事足りない人は、4GBを選んでも最安値水準なのでおすすめできます。
IIJmioに関しては下記にまとめてあります↓
楽天モバイルはRakuten Linkアプリ利用でかけ放題、データ通信は1GBまで月額0円!1GBまでに抑えることが重要
楽天モバイルでは階段制プランを採用しています。プランの選択肢はありません。楽天モバイルの段階制プランの内容はこちら↓
1回線目の月額料金 | 2~5回線目の月額料金 | |
---|---|---|
1GBまで | 0円 | 1,078円 |
1〜3GBまで | 1,078円 | 1,078円 |
3〜20GBまで | 2,178円 | 2,178円 |
20GB〜無制限 | 3,278円 | 3,278円 |
楽天モバイルでは、データ容量(ギガ)が1GBまでは月額0円となっています。さらにRakuten Linkアプリを利用した国内通話は無料でかけ放題(一部番号への発信は例外)となります。
気をつけたい点としては、2回線目からは1GB以内であっても月額1,078円掛かってくるので最安値水準で維持できるのは楽天モバイル1回線目のみとなります。
注意したいのは、楽天モバイルは1GB以下に収めるという点。基本的にIIJmioのデータ通信を使うため問題ないかと思いますが、1GBを超えると維持費が高くなります。
国内通話かけ放題は「Rakuten Link」を利用する必要がある!
楽天モバイルは月額0円で維持できることに加え、国内通話はかけ放題で無料です。
国内通話がかけ放題になるためには、楽天モバイルが提供している「Rakuten Link」アプリを利用して通話をする必要があります。このRakuten Linkアプリはデータ回線を利用した通話になります。後ほど記載しますが、データ回線を利用するため、データ回線の品質に依存する通話品質になります。
国内通話料 | Rakuten Link利用時:無料 それ以外:22円/30秒 |
---|
Rakuten Linkアプリ以外で国内通話をすると、通常の通話料金22円/30秒が発生するので要注意です。また、ナビダイヤルなど一部の通話に関しては無料通話の対象外となるため、その点は確認しておきましょう。
Rakuten Linkの通話品質は、安かろう悪かろうという意見が多い
楽天モバイルのRakuten Linkアプリを利用すれば国内通話かけ放題ですが、「通話品質が良くない….」という意見が結構多くあります。
個人的にも通話品質がよいとは全く思いませんし、サービス開始当初は通話品質がかなり悪く、途中でとぎれとぎれになったりすることも多発していました。さすがにメイン回線で利用するのはちょっと気が引けるというのが正直なところでした。
ただ、ここ最近は以前のような悪さは特に感じられず通話品質は良くなったと感じています。しかし、未だに品質が悪いという意見も多く、安かろう悪かろうというのが定評ですが….
また、データ回線を利用した通話なので、今回の例ではIIJmioのデータ通信の品質に依存する形です。IIJmioは格安SIMなので速度低下のピーク時間帯である平日12時台はかなり速度が落ちます。なので、そのような時間帯は通話品質が悪くなる傾向にあると思っておいた方がよいでしょう。
最大3GBをフル活用するには?
今回紹介した事例は最大3GBまでデータ通信が使えます。ただし、個人的にはIIJmioの2GB分まででとどめておくのがオススメです。というのも、単純にめんどくさいためです。
最大3GBの内容は楽天モバイルの1GBまでとIIJmioの2GBを足したもの。基本的にIIJmioの2GB分までで収めるのがよいですが、3GBフルに活用したいというかたもいると思います。
ただ、注意したいのは楽天モバイルは1GB以上になると月額料金が発生するという点。ちょっとでも1GBを超えてしまうと発生するので、この点は要注意です。
また、IIJmioをメインデータ回線にしているので楽天モバイルを利用するにはモバイルデータ通信の切り替えが発生します。この作業、ちょっとめんどくさかったりもするので基本的にフルで3GBを使うのは上級者向きだと思います。
【上級者向け】IIJmioは平日12時台は遅い…この時間帯だけ楽天モバイルに切り替えると快適
IIJmioはMVNOが運営する格安SIMです。MVNOの格安SIMの場合、例外なく平日12時台が一番速度が遅くなります。
IIJmioは平日12時台は、他の格安SIMと比較してやや遅めの印象がずっとあります。
そんな方はこの時間帯だけデータ通信を楽天モバイルに切り替えると、かなり快適に利用できると思います。楽天モバイルはMNOなので当たり前といえば当たり前でですが、平日12時台でも何をしても快適な速度です。
しかし、今まで解説してきたように楽天モバイルは月額0円で維持するために1GBまでに抑える必要があり、しっかり管理できる方にしかおすすめはしません。
まとめ
- 維持費用は450円以下は最安値水準!固定費削減に最適!
- かけ放題、データ容量3GB(2GB+1GB)で月額450円以下!
- 1〜2GBでデータ容量が足りている人に最もオススメ!
- 3GBで収まる人にもオススメ!
通話かけ放題+3GB(IIJmio2GB+楽天モバイル1GB)のデータ通信量で回線が最安となるのはこの組み合わせ。現時点では本当にコスパ最強で、固定費用を限界まで下げることができます。
- eSIM対応端末が必要
- 通話かけ放題はRakuten Linkアプリを使う必要がある
- 2〜3GBの人は楽天モバイルのデータ容量が1GB超えないように気をつける必要がある
- IIJmioはMVNOの格安SIM。平日12時台は速度低下が著しい
- Rakuten Linkアプリを利用した通話品質があまりよろしくない…安かろう悪かろうという意見が多い。
注意したい点はやはり楽天モバイルを1GB以内に抑えることで、これが大前提です。また、Rakuten Linkアプリを利用することで通話がかけ放題となりますが、これを忘れて通常の電話アプリを使用してしまいがちなのは注意した方がよさそうです。
一度、この環境を構築してしまえば、2GBまではすんなり利用でき本当にオススメできる回線環境です。月額料金がここまで安くなるとは以前は考えられなかったことですよね。 月額450円以下で国内通話かけ放題、2GB(または3GB)とコスパ最強の回線なので、ぜひトライしていみてくだい!
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