「SIMフリー」や「SIMロック」など、ここ最近よく耳にしますよね。けど、意味が分からなかったり、なんとなく知ってるという方が殆どだと思います。
そこで今回は、「SIMフリー端末」「SIMロック解除端末」「SIMロック」など、知っておくべき知識について話したいと思います。
SIMフリー端末とは?
SIMフリー端末とは、通信方式、周波数帯が対応していれば、どこの国でも、どのキャリアでも使用できる端末の事です。日本で話題になったのは、「Nexus」シリーズですね。
もちろん、国内の各キャリアやMVNOのSIMカードを挿入して使うことができます。そういった理由から、非常に人気が高いのがSIMフリー端末です。
SIMフリー端末を日本で売っている有名なECサイトに「EXPANSYS(エクスパンシス)
」などがあります。
SIMロックとは?
国内の各携帯キャリアの場合、「ドコモ」「ソフトバンク」「au」から発売されている、すべて端末は「SIMロックが掛かった端末」となっています。
「SIMロック」とは、端末を自社キャリア以外のSIMカードで使えないようにと、端末にロックをかけている状態のことです。このロックを解除しないと、他社のSIMカードや海外で購入したSIMカードは利用できません。
SIMロック解除はできるのか?
「SIMロック解除」は「ドコモ」「ソフトバンク」では可能です。各ショップで別途費用が発生しますが、解除作業をしてもらえます。「au」は解除できません。
一番対応が良いのが「ドコモ」です。ほとんどの機種でSIMロック解除が可能となっています。「ソフトバンク」はSIMロック解除できる機種が限定的です。
では各携帯会社の対応を見ていきましょう。
国内各キャリアのSIMロック解除の対応状況
ドコモのSIMロック解除
国内の携帯キャリアの中で一番柔軟に対応しているのがドコモです。ドコモは、SIMロック解除できる機種が多い上に、「SIMロック解除した端末」=「SIMフリー端末」に近い状態の端末になります。テザリング機能だけに、違いが出てきます。
SIMロック解除した端末は、周波数さえ合えば、ソフトバンクや海外での使用が可能です。auは、基本的に通信方式・周波数帯が違うという理由で使えないことが多いですが、auの通信方式・周波数帯に対応した端末であればSIMロック解除すれば基本的に使うことが可能です。
また質問が多いのが、
「Xi端末をSIMロック解除して、FOMAカードを挿入しても使えない」
とのことですが、これはXi端末自体LTE端末なので、そこに3GのFOMAカードを挿しても認識しません。Xi端末のLTEを切ってしまえば、FOMAカードでも認識するのですが、かなり上級者向けです。
ソフトバンクのSIMロック解除
ソフトバンクもドコモと同様にSIMロック解除に対応しています。
ただし、2014年2月現在で「301F」「201HW」「009Z」「008Z」と対応機種が非常に少ない状況です。スペック落ち端末が多く、SIMロック解除してまで使用するような端末ではないかなと思います。
auはSIMロック解除がない。ロッククリアはau同士ロック解除
まず、一番ややこしいのがこのauです。基本知識として、auはSIMカード(ICカード)と端末が紐付けされている機種があります。au同士のSIMであっても、紐付けされていないSIMカードを端末に挿しても使用できません。「レベル2 SIMロック」とも呼ばれています。
例えば、A君、B君がauだったとします。二人とも端末からSIMカードを取り出して交換し、交換したSIMを端末に挿入しても使えません。
これをau同士であれば、SIMカードを入れ替えても使えるようにロックを解除することを「ロッククリア」と呼んでいます。
A君、B君共に「ロッククリア」がしてあるとします。二人とも端末からSIMカードを取り出して交換し、交換したSIMを端末に挿入すると使える状態になります。
このことを、auは「SIMロックフリー」と呼んでいます。ややこしいですね…ドコモやソフトバンクの「SIMロック解除」した端末と意味が異なります。注意が必要です。
まとめると、auの「SIMロックフリー」は、au同士でのフリーであり、他の携帯会社のSIMカードが使えるようになる「SIMフリー」ではありません。
では、auに他の携帯会社のSIMカードが使えるようにな「SIMロック解除」はあるのでしょうか。答えは「ありません」。「SIMロック解除」を提供していないのです。</p>
auは「ドコモ」「ソフトバンク」と通信方式・周波数帯が違うために、SIMロック解除は無意味と考えているそうです。
なので、他社や海外で使用したいと思っても「SIMロック解除」は提供しておらず、SIMロック解除できないので使うことができません。
「SIMロック解除の端末」=「SIMフリー端末」か?
「SIMロック解除の端末」=「SIMフリー端末」と考えて、基本的に問題ありません。(ドコモ端末の場合は、テザリング機能に違いあり。)
ここで、よく勘違いされる人がいるのですが、
「SIMロック解除したけど海外で使えない…だからSIMロック解除した端末とSIMフリー端末は別でしょ!」
というのは、海外で使用したSIMカードと、SIMロック解除した端末の通信方式や周波数帯が違うので、通信が「不可能」だったのだと思います。SIMロック解除した端末で、通信方式・周波数帯が同じであれあば、通信できないはずはありません。SIMフリー端末についても、同様の事が言えます。
SIMロック解除しても端末自体の通信方式・周波数帯が対応していない国は沢山あるし、端末でも通信方式・周波数帯の違いが、かなりあります。海外で使う予定で、SIMロック解除する人、SIMフリー端末を購入する人は、使う国で自分の端末が適合しているか徹底的に調べたほうが良いですね。
ドコモ端末のSIMロック解除端末とSIMフリー端末の「テザリング機能」の違い
ドコモ端末をSIMロック解除して、海外でデータ通信(LTE,3G,2G)が可能でも「テザリング」ができない場合があります。ここ最近は、出来る端末もあるみたいですが、出来ない端末もあったり、端末で対応がバラバラです。「テザリング」を目的としている場合は、自分の端末で「テザリング」可能か調べてみてください。
またドコモ端末で、MVNOの格安SIMでは「テザリング」をすることは出来ません。端末を「SIMロック解除」しても「テザリング」は使用できません。(root取得して改造すればできますが…)
それに対して、SIMフリー端末の場合は、MVNOの格安SIMで「テザリング」可能です。
詳しい内容は、こちらを参照してください ↓
ドコモ系MVNOで、テザリングは使えるのか?
まとめ
「SIMフリー端末」と「SIMロック解除端末」は、ドコモ端末の「テザリング機能が使えるか」以外は同じです。
ただし、通信方式・周波数帯は各端末で対応が違います。SIMロック解除端末、またはSIMフリー端末が海外で使えなかった場合は、通信方式・周波数帯の違いが原因です。
買う端末がどの通信方式・周波数帯に対応しているのかよく調べましょう。
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