IIJは、auの4G LTE回線を利用した「IIJmioモバイルサービス タイプA」を追加し、2016年10月1日より提供開始すると発表しました。また、今まで提供されてきたドコモ系MVNOである「IIJmio高速モバイル/Dサービス」を「IIJmioモバイルサービス タイプD」とサービス名称を変更します。
IIJは法人向けに既にKDDI網を提供していましたが、個人向けには提供されていませんでした。ここにきて、個人向けにも提供となり、よりau系MVNOの選択肢が広がりそうです。
ドコモ系とau系のマルチキャリア対応となり、同一プラン内で複数のSIMを利用する場合に、タイプD/タイプAを混在させたり、両タイプ間で高速データ通信量をシェアすることも可能となります。
IIJmioモバイルサービス タイプAについて
IIJmioモバイルサービス タイプAの詳細は下記の通り。
プラン名称 | ミニマムスタートプラン | ライトスタートプラン | ファミリーシェアプラン | |
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SIMパッケージ価格 | 3,000円 | |||
バンドルクーポン (高速データ通信量) |
3GB/月 | 6GB/月 | 10GB/月 | |
月額 料金 |
SMS機能付きSIM | 900円~ (月額料金:900円+ SMS機能付帯料:0円) |
1,520円~ (月額料金:1,520円+ SMS機能付帯料:0円) |
2,560円~ (月額料金:2,560円+ SMS機能付帯料:0円/枚) |
音声通話機能付きSIM (みおふぉん) |
1,600円~ (月額料金:900円+ 音声通話機能付帯料: 700円) |
2,220円~ (月額料金:1,520円+ 音声通話機能付帯料: 700円) |
3,260円~ (月額料金:2,560円+ 音声通話機能付帯料: 700円/枚) |
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追加SIM利用料 | 2枚目のSIMカード:400円/枚 | 4枚目以降のSIMカード: 400円/枚 |
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1契約あたり利用可能なSIMカードの最大枚数 | 2枚 | 2枚 | 10枚 | |
対応端末 | 技術基準に適合したVoLTE対応SIMフリー端末 またはau VoLTE対応端末 |
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国内音声通話料金 (みおふぉんダイアル利用時) |
20円/30秒 (10円/30秒) |
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速度規制 |
バンドルクーポン(高速データ通信量)が適用されておらず、通信速度が最大200kbpsの状態で、直近3日あたりの通信量が366MBを超えた場合に、通信速度を制限する場合があります。 さらに、クーポンの利用/未利用問わず、直近3日間あたりの通信量が3GBを超えた場合も通信速度の制限を行ないます。 |
タイプDとなるドコモ系との違いはほとんどありませんが、速度制限の項目で、「直近3日間あたりの通信量が3GBを超えた場合も通信速度の制限」というのがドコモ系との違いです。これは、UQ mobileやmineoなど、au系の格安SIMでは条件として入っているので、au系MVNO全て同一条件といえるでしょう。
VoLTE対応端末しか使えないことに注意が必要
IIJmio タイプAは、VoLTE端末しか対応していません。
au系MVNOには、VoLTE対応SIMとVoLTE非対応SIMの2種類が発行されていますが、IIJmioではVoLTE対応SIMのみとなるようです。
これにより、auから発売されているVoLTE端末の場合は、SIMロック解除ができないものは使えないことになります。
運営やコストの問題、今後のことを考えるとVoLTE対応SIMだけの発行の方が都合がよいかもしれませんが、SIMロック解除が可能で使えるVoLTE対応端末は少なイノが現状です。また、一定条件を満たさないとSIMロック解除ができないため、手間が掛かります。そして、KDDI網が使えるSIMフリーは数種類しかない状況です。
IIJmioの公式Twitterでも警告しています。
なお、10月1日提供開始の「タイプA」では、VoLTEに非対応のスマートフォンでは音声通話をご利用いただくことができません。またKDDI製のLTE端末ではSIMロック解除が必要となります(SIMロック解除ができない端末では利用いただけません)。何卒ご了承ください。
— IIJmio (@iijmio) 2016年8月23日
大事なことなのでもう一度つぶやきます。10月1日提供予定のタイプA(au回線使用)ではauのSIMロック端末では利用できません。auのiPhone5・5s/5c・6、XperiaZ3(SOL26)、GalaxyS5(SCL23)などはSIMロック解除不可のためご利用になれません。
— IIJmio (@iijmio) 2016年8月23日
ということで、タイプAを使いたいと思っている方は、端末選びには慎重に。
SIMロック解除できるauの機種であっても、すぐには解除ができるとは限らない点も扱いにくいところです。
例えば、SIMロック解除可能なau端末を白ロムとして購入した場合、まずは180日以上経っていないとSIMロック解除ができないため、すぐに使えない可能性が高く、即乗り換えはできない可能性が高いのです。
参考au系MVNO VoLTE SIMで使うための、au端末「SIMロック解除」について。白ロム購入でもSIMロック解除は可能?
ここ最近では、ZenFone Goがau VoLTE対応したり、arrows M02/M03など、技術基準に適合してau系MVNOでも使える機種がありますが、ミッドレンジクラスのものぐらいしかなく、まだまだ端末の選択肢は少ない状況です。
UQ mobileやmineoの場合、SIMロック解除できないVoLTE非対応機種でも使うことが可能です(VoLTE非対応のSIMを発行しているため)。この点から、IIJmioモバイルサービス タイプAは、他のau系MVNOよりも選択肢が狭くなっているのが残念なところかもしれませんね。
まとめ
IIJmioもマルチキャリア化し、同一ID間でパケットシェアができるのは魅力的。同じ様なサービスをmineoが先行してサービスを行なっています。(mineoの場合はパケットシェア以外の、「パケットギフト」で他人にパケットを挙げれることが人気の理由だと思いますが)。
タイプDとタイプAを契約し、ドコモ網が遅い時はKDDI網のタイプAを使ってみたりなど、パケットシェアとなることで使い方によっては非常に便利になると思います。
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