今回は格安SIMでありながら専用帯域を用意した「NUROモバイル NEOプラン(NEOプランLite)」とNTTドコモが展開するオンライン専用ブランド「ahamo」でどれくらい速度が違うのかを簡単に紹介したいと思います。
まず、このNUROモバイル NEOプランとahamoを比較した理由を述べておきましょう。
ahamoはドコモが運営するオンライン専用ブランドのため、回線品質はドコモ本家と変わりがありません。携帯の基地局が混雑しやすい時間帯や人が多い場所では速度低下があっても快適に利用できるぐらいの速度は保っています。基本的に1日を通して安定して利用できるのがキャリア回線でありahamoも同様です。
それに対してNUROモバイルはキャリアではなく格安SIMです。ソニーネットワークコミュニケーションズがMVNOとして格安SIMを展開しており、NUROモバイル NEOプラン(NEOプランLite)もその1つです。
格安SIMはキャリア回線とは異なり、平日12時台は「遅すぎる」と感じるぐらい速度低下するのが通例です。格安SIMでこの時間帯に快適に利用できるものはないと思っておくのがよいでしょう。
しかし、NUROモバイルのNEOプランは通常の格安SIMとは異なります。専用帯域を用意しているおかげか、格安SIMでは遅くなる時間帯でもNEOプランなら快適に利用できるのです。 → 2022年4月初旬より、速度が落ち始めています…。
そこで、今回、ドコモ網で同じ20GBプランのahamoと比較して、本当に快適に利用できる速度なのか確認してみました。
比較の意図としては、ahamoの方が速度が速いからよい、NUROモバイルの方が速いからよいなどの速度比較ではなく、格安SIMであるNUROモバイルがahamoと比べて格安SIM品質なのか、それともahamoと遜色ないレベルなのかを確認するためのものです。
NUROモバイル NEOプラン(NEOプランLite)とahamoを速度計測アプリで比較確認してみた
アプリでの計測の条件は下記の通り。
- 計測・確認日: 2022年3月29日など、4月8日
- 契約プラン: NURO モバイル NEOプラン、ahamo
- 回線網: ドコモ網
- 場所: 神奈川県川崎市
- SpeedTest接続先サーバー: rakuten mobile.inc
- 利用端末: OPPO Reno5 A(2台利用)
はじめに断っておきますが、ネットワークは生き物です。同じ場所、同じ端末でも状況は異なります。
まず、今回利用した端末はOPPO Reno5 Aです。速度比較するための端末として向いておらず、バンド固定などもできません。また、よく同じ端末を利用して速度計測をランキング化しているところがありますが、同じ場所で同じ端末でも同じ周波数を掴んでいるということもなく、電波強度も多少の違いがあります。なので、速度計測結果で明らかに遅い場合を除いて、基本的に速度の速さをランキング化していたり、こちらの方が速いからおすすめというのは馬鹿げたことです。
と、上記のことを踏まえ、今回の速度計測は参考程度としてください。
では計測結果を見ていきましょう。
左側がahamo、右側がNUROモバイル NEOプランとなっており、それぞれにOPPO Reno5 Aを利用して計測しています。計測時間は横列で同じですが、1分のズレがあるものが数点あるかもしれません…(ご了承ください。)
背景が赤になっているところは格安SIMでは速度低下が起こる平日12時の時間帯です。こちらに注目して見てもらえるとよいと思います。
平日12時台【計測は2022年3月】
オンライン専用ブランドの「ahamo」と格安SIMの「NUROモバイル NEOプラン」ですが、速度計測結果としてはぼほ同じと言えます。
注目してほしいのが背景が赤枠の平日12時台の速度結果。普通なら格安SIMである「NUROモバイル」の方が大幅に速度低下しても良いはずです。しかし、比較した結果ではほぼ同じ、そして、この速度結果通りの体感で快適に利用できます。各アプリでの計測は下記のリンク先を参照してください。
上記リンクで記載している通り、NEOプランは平日12時台も体感で快適に利用できます。また、上記では「NEOプラン」とNUROモバイルの普通の格安SIMとなる「バリュープラス」の比較を行なっているので参考にしてみてください。
詳細を見ると、NUROモバイル NEOプランはたまに速度がガクッと落ちた結果になっている時があります(12:25、12:35など)が、問題視するレベルではないでしょう。
NUROモバイルではNEOプランの他にバリュープラスプランもあります。こちらは専用帯域などなく普通の格安SIMで、この時間帯は速度低下が起こります。なので、NUROモバイルでもバリュープラスとNEOプランでは本当に別物です。
格安SIMでよくあるのが、速度測定アプリの結果はよいのに他のアプリやデータ通信は全然速度が出ない…というもの。ただ、NUROモバイル NEOプランは筆者が確認した限りではどのような用途でも快適に利用できており、平日12時台でも体感で快適と感じました。
【追記】2022年4月初旬から普通の格安SIM寄りに…
2022年4月になってから速度が落ちてきているのを確認しています。多少の速度落ちであれば、キャリアと同じように快適に利用できるはずですが、平日12時台はアプリによっては以前のように快適ではないものがでてきており、どちらかというと回線は「やっぱり格安SIMだな…」という印象になってきました….
NUROモバイル NEOプランは帯域自動割当を実施していることは覚えておいた方がいいかも?
一点、留意しておいてほしいのは、NUROモバイルでは通信帯域の割当を動的に変更して帯域利用の効率を高めているとのことです。
プラン全体の通信量の実績から将来の通信量を予測し、プラン全体に対する帯域の割当を自動で変更しています。お客さま個別の通信の確認や制御を行うものではありません。
上記のような記載がありますが、一応このように帯域に関する割当を変更していることは覚えておいた方がよいかもしれません。
NUROモバイル NEOプランとahamoを比べてのまとめ。どっちを選ぶ?
この体感速度をしっかり保ってくれるのであれば、個人的にはahamoよりも機能面が充実している「NUROモバイル NEOプラン」を選びます。また、NEOプランの機能を絞ったNEOプランLiteも2022年4月1日から登場し、月額料金は2,090円とahamoの2,970円と比べてかなり割安です。
ただし、NUROモバイルは不安材料が全くないとはいえず。現在は大満足ですが、今後もこの速度が保証されるものではありません。NUROモバイル NEOプランは専用帯域を用意しているとは言え、キャリアではなくMVNOが運営する格安SIMですから、速度が落ちない保証はありません。
そういった意味では、安心材料の一つとして、ahamoの方がよいと思う方もいるでしょう。もちろんですが、そう思う方はahamoを選びましょう!料金は少し高いですが、安心料だと思えば良心的な料金です。
と少し不安材料にも触れましたが、現在のNUROモバイル NEOプランはキャリア回線であるahamoと大差がありません。格安SIMということを考えるとかなり奮闘していると思いますし、おすすめできる回線だと思います。
追記:2022年4月現在、速度が遅くなり、平日12時台に速度低下の影響で快適に使えないアプリがでてきています。キャンペーンで高額キャッシュバックなどをしていたので、一気に契約者が増えたのでしょうか…この状態であると、普通の格安SIMより少し快適なだけであって、キャリア回線には程遠い状態。今後の増強でしっかりと高品質を取り戻せるかが焦点です。
速度結果は格安SIMとは異なり、どの時間帯でも快適な速度結果に。ahamoと比べても大差は感じない実際に利用していても平日12時台を含めて快適。快適すぎて不満がないというのが本音。- 2022年4月に入ってからは平日12時台に以前のように快適に利用できないアプリがある。
- 平日12時台以外は快適。
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